不起訴だと前科がつかないわけは?つかないメリットなども解説

不起訴だと前科はつきません。

では、なぜ不起訴だと前科はつかないのでしょか?

本記事では、不起訴だと前科がつかない理由(反対に、前科がつく理由)不起訴で前科がつかない場合のメリットなどについて解説します。

 

不起訴だと前科がつかない理由~前科がつく理由

不起訴だと前科がつかないわけについて考える前に、そもそも前科がどうやってつくのかを知る必要があります。

 

前科がつくのは次のすべてのケースに当てはまる場合です

 

【前科がつく場合】

☑ 起訴されたから

☑ 刑事裁判を受けることになったから

☑ 刑事裁判で「有罪」と認定され、懲役、罰金などの刑罰を受けるから

☑ 不服申し立ての権利が消滅して、裁判が確定したから

 

以下、上から順に解説していきます。

なお、逮捕されただけでは前科はつきません逮捕された場合でも起訴されない、つまり、刑事処分が不起訴となれば前科はつきません

起訴されたから

起訴には正式起訴と略式起訴があります。

正式起訴は正式裁判を受けるための起訴、略式起訴は略式裁判を受けるための起訴です。

 

なお、起訴とは反対の刑事処分が不起訴です

そして、不起訴となれば刑事裁判を受ける必要がなくなります。刑事裁判を受ける必要がないということは、有罪であることが前提の刑罰も受ける可能性がなくなり、前科はつかないということになります。

これが不起訴だと前科がつかない理由の一つです。

刑事裁判を受けることになったから

刑事裁判には正式裁判と略式裁判があります。

正式裁判は、皆さんがよくテレビドラマなどで見る、裁判官、検察官、被告人・弁護人が法廷に集まって傍聴人の目の前で行う裁判のことです。どんな刑罰(死刑、懲役、禁錮、罰金、拘留、科料)でも科すことができます。

略式裁判は法廷に出廷することを必要とせず、裁判官の書面審理のみで終わる裁判のことです。100万円以下の罰金又は科料のみ科すことができます。

刑事裁判で「有罪」と認定され、懲役、罰金などの刑罰を受けるから

正式裁判では法廷の判決で「懲役●●年」、「禁錮●年●月 ●年間執行猶予」などと言い渡されます。略式裁判では、略式命令謄本に「罰金●●円」などと記載されています。

不服申し立ての権利が消滅して、裁判が確定したから

正式裁判の場合は、判決の翌日から14日間は不服(控訴、上告)を申し立てることができます。そして、多くの場合、その14日を経過した後、裁判が確定します。

略式裁判の場合は、略式命令謄本を受け取った日の翌日から14日間は正式裁判を申し立てることができます。この14日を経過した後、裁判が確定します。

 

いずれの場合も、裁判が確定した後に前科がつきます。

 

不起訴だと前科がつかない理由のまとめ

以上の話をまとめると、不起訴だと前科がつかないのは、不起訴だと

 

起訴され刑事裁判を受けて有罪とならないから

 

ということになります。

なお、仮に、起訴されても刑事裁判を受けても無罪であれば前科はつきませんが、起訴されると高い確率で有罪判決を受けてしまうのが日本の裁判の現状です。

したがって、前科をつけたくないという場合は無罪判決の獲得を狙うより、、不起訴獲得を狙うことの方が現実的といえます。

 

不起訴で前科がつかなかった場合のメリット

中には何となく「前科がついたままの人生を送りたくない」という方もおり、そういう方にとっては不起訴で前科がつかないことのメリットはあるといってよいでしょう。

また、不起訴となれば、煩わしい裁判を受ける必要がなくなりますし、何より懲役、禁錮、罰金などの刑罰を受ける可能性がなくなります。

 

さらに、このほかにも、以下のとおり、不起訴で前科がつかなかった場合のメリットはあります。

 

【不起訴で前科がつかなかった場合のメリット】

☑ 会社を解雇される可能性がなくなる

☑ 就職に不利にならない

☑ 免許・資格を必要とする職に就ける

 

会社を解雇される可能性がなくなる

就業規則には「有罪判決を受けたこと」を懲戒解雇事由と規定している会社も多いです。

不起訴を獲得すれば、この懲戒解雇事由に当たることを回避することができます。

就職に不利にならない

仮に、前科を有し、就職の際の面接で前科の有無を聞かれた場合は、正直に答える必要があります。また、履歴書に賞罰欄が設けられている場合は前科の内容を記載しなければなりません(もっとも、近年は賞罰欄を設けない履歴書も多いです)。

不起訴となれば、就職活動の際、以上のような心配をする必要がなくなります。

免許・資格を必要とする職に就ける

前科があると、免許・資格を必要とする職(※)に就けない、あるいは場合によっては就けなくなります。

他方で、不起訴となれば、免許・資格を必要とする職にも問題なく就けます。

 

※免許・資格を必要とする資格

国家公務員、地方公務員(教職員、警察官など)、弁護士、司法書士、行政書士、医師、看護師、助産師、保育士など

 

不起訴を獲得するには?

前科をつけないためには不起訴を獲得することが必要だということはお分かりいただけたかと思います。

では、不起訴を獲得するためには何をすべきかといえば、それは被害者との示談交渉です。被害者と示談交渉し、話をまとめることができ、示談を成立させることができれば(起訴猶予)による不起訴の可能性は飛躍的に上がるといってよいでしょう。

 

示談交渉は個人間の話し合いですから、事件当事者(加害者、被害者)同士で行うことも不可能ではありません。しかし、多くの場合、被害者は加害者との直接の交渉を拒むでしょう。また、そもそも被害者と面識がなく、連絡先すら知らないというケースも多いと思われます。

 

したがって、示談交渉を希望する場合は弁護士に任せた方がよいと考えます。

在宅事件の場合は、起訴、不起訴の処分が決まるまで国選弁護人は選任されませんから、不起訴、示談交渉を希望する場合は自費で私選弁護人を選任するほかありません。

他方で、身柄事件の場合は、勾留後(起訴、不起訴の処分が決まる前に)は、国選弁護人が選任されますから国選弁護人に示談交渉を任せてもよいでしょうし、経済的に余裕のある方は私選弁護人の選任を検討されてみてもよいでしょう。

 

まとめ

不起訴だと前科がつかない理由は「起訴され刑事裁判を受けて有罪とならないから」ということになります。前科をつけたくない方は不起訴の獲得を目指しましょう。そして、不起訴獲得を目指すには、弁護士の力が必要不可欠といっても過言ではありません。

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