不起訴処分告知書って何?【サンプル付き】請求のタイミングなど解説

不起訴処分告知書は不起訴処分を受けた旨の証明書のことです。

本記事では、この不起訴処分告知書や交付を受けるための請求のタイミング、方法などについて解説します。

この記事を読んでわかること

  • 不起訴処分告知書とは何かがわかる
  • 不起訴処分告知書の取得方法がわかる
  • 不起訴処分告知書を取得するケースがわかる
  • 不起訴処分告知書を取得するメリット・デメリットがわかる

 

 

不起訴処分告知書とは?

不起訴処分告知とは、検察官が誰に対し、いつ、どんな被疑事件で不起訴処分を下したか、ということが記載されている書面のことをいいます。

具体的には以下の事項が記載されています。

 

  • 「不起訴処分告知書」という題名
  • 不起訴処分告知書を作成した日付
  • 宛名(あなた又は弁護人の名前)
  • 検察官の官職・氏名
  • 不起訴処分した旨の文言

「被疑者●●に対する●●被疑事件については、令和●年●月●日、公訴を提起しない処分をしました。」

※「公訴を提起しない処分」=不起訴処分

 

以下に不起訴処分告知書のサンプルを載せますので、あわせてご確認ください。

 

【不起訴処分告知書(サンプル)】

 

不起訴処分告知書

 

令和●年●月●日

 

●●●● 殿

 

 

●●地方・区検察庁           

●●検事   ●●●● ㊞   

 

貴殿の請求により下記のとおり告知します。

 

 

被疑者●●●●に対する●●●●被疑事件については、令和●年●月●日、公訴を提起しない処分をしました。

 

                                             令和●年検第●●●●号

 

 

警察や検察に捜査(取調べなど)を受けた方は、検察官の刑事処分(起訴、不起訴など)を受けるまで、自分がどのような刑事処分を受けるのか、起訴されるのかされないのか、などという不安を抱えながら生活しなければなりません。

そのため、検察官が不起訴処分を下した場合には、被疑者に対して不起訴処分を下したことを正式に知らしめ、その後の生活を不安なく送らせるという趣旨で設けられたのがこの不起訴処分告知書というわけです。

 

なお、刑事訴訟法259条には、被疑者に不起訴処分の告知の請求を認める規定が設けられています。

 

(被疑者に対する不起訴処分の告知)

刑事訴訟法

第二百五十九条

検察官は、事件につき公訴を提起しない処分をした場合において、被疑者の請求があるときは、速やかにその旨をこれに告げなければならない。

 

不起訴処分告知書の交付を請求できるタイミング

不起訴処分の交付を請求できるタイミングは不起訴処分を受けた後です。

もっとも、いつ不起訴処分を受けるのか、受けたのかは、一般の方には分かりませんよね。

以下の記事では、身柄事件(逮捕・勾留されている事件)と在宅事件(逮捕・勾留されていない事件)に分けて、不起訴処分がいつわかるかについて解説しています。

 

  • いつ不起訴となるのか知りたい

 

という方は参考にしてくださいね。

 

関連記事:不起訴はいつわかる?元検察官が身柄事件と在宅事件別に解説します

不起訴処分告知書の交付の請求方法

不起訴処分告知書は、検察官が不起訴処分を下した後、自動的に発行し、ご自宅に郵送してくれわけではありません

不起訴処分告知書の交付を希望するのであれば、検察庁(担当の検察官宛)へ請求する必要があります

 

不起訴処分告知書の交付の請求方法は、

 

  • 担当検察官が所属する検察庁の事件係の窓口で請求する
  • 不起訴処分告知書交付請求書を作成し、検察庁(担当検察官)宛に郵送して請求する

 

の2つの方法があります。

なお、前者の場合、検察官の都合がつかない場合は、その場で交付を受けることができませんから、可能な限り、後者の方法を取ることをお勧めします。

 

前者の方法を取る場合は、検察庁の事件係の窓口へ行き、不起訴となっているかどうかを確認します(電話での回答は不可)。

不起訴となっているようでしたら、係から渡される請求用紙に必要事項を記入して渡します。

記入後、係が担当検察官に、あなたから不起訴処分告知書の交付請求があったことを伝えます。

担当検察官の予定が空いていれば、担当検察官(あるいは立会事務官)が不起訴処分告知書を作成して係に不起訴処分告知書を渡します。

そして、係から不起訴処分告知書の交付を受ければ手続きは終了です。

なお、事件係の窓口で請求する際、身分証明書(運転免許証など)の提示を求められますので、身分証明書は忘れず持参しましょう。

 

後者の場合も前者の場合と同様に、あらかじめ不起訴となっているかどうか確認しましょう。

不起訴となっていることが分かったら「不起訴処分告知交付請求書」という書類を作成します。

決まった書式はありませんが、弁護士が請求する場合の定型の書式がありますので以下に掲載しておきます。

 

【不起訴処分告知書交付請求書の定型書式(ご自身で請求する用)】

 

不起訴処分告知書交付請求書

 

 

令和●年●月●日      

 

●●地方・区検察庁(●●支部) 御中

 

 

 

   【氏名】             ㊞     

 

 

 刑事訴訟法259条に基づき、私に対する●●●●被疑事件につき不起訴処分告知書の交付を請求する。

 

 

以 上

 

 

A4用紙に上記の定型文を貼りつけ、●の部分を埋め、用紙をプリントアウトします。

そして、封筒に、「不起訴処分告知書交付請求書」と「返信用封筒(84円切手を貼付したもの(※))」を同封し、担当検察官が所属する検察庁(担当検察官)宛に郵送します。

1週間前後で、不起訴処分告知書が同封された返信用封筒がご自宅に返送されてきます。

 

検察庁によっては、簡易書留(404円=定型郵便代84円+簡易書留¥320円)でしか返送してくれない場合もありますので、あらかじめ確認しておきましょう。

 

なお、私選弁護人を選任している場合は、弁護人が請求してくれます。

 

不起訴処分告知書の取得費用

検察庁へ行き直接請求する場合は、かかりません(ただし、行くまでの交通費はかかります)。

郵送で請求する場合は、前述したとおり、郵送費(168円(=往信用¥84+返信用¥84)OR¥488(=往信用¥84+返信用¥404)がかかります。

なお、いずれの場合も発行手数料、事務手数料はかかりません

 

不起訴処分告知書の活用方法

不起訴処分告知書は、勤務先から「不起訴となった証明書を取ってきて」と言われた場合に勤務先に提出することが多いです。

勤務先が不起訴処分告知書を必要とするのは、懲戒処分(解雇、減給、出勤停止など)の参考とするためです。

不起訴処分を受けることができれば、懲戒解雇などの処分を免れることができる場合があります。

 

不起訴処分告知書を保管しておくメリット、デメリットは?

不起訴処分告知書を保管しておくメリットは、事件のことを忘れずに生活することができ、再犯防止に役立てることができるという点です。自分への戒めとして保管されておく方もおられます。

 

他方で、不起訴処分告知書を保管しておくデメリットは、仮に、事件のことを秘密にしている家族などにばれてしまい、アレコレ追及されてしまう可能性があるという点です。

 

不起訴処分告知書は保管しておくべきという決まりはありません。

しかし、事件から時が経てば経つほど、事件のことを忘れてしまいがちです。

自分への戒めのためにも、不起訴処分告知書を請求して取得し、保管しておくのも、再犯防止のための一つの方法といえます。

 

まとめ

不起訴処分告知書は不起訴処分を受けた方が検察庁へ請求して取得することができる書面です。

必要となった際は、前述した方法で請求するとよいです。



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