反則金の納付忘れで逮捕される?逮捕されやすいケースを元検察官が解説

反則金を納付し忘れるとゆくゆくは逮捕される可能性があることをご存じでしょうか?

この記事では、どんな流れで、どういう場合に逮捕される可能性があるのか、について詳しく解説してまいります。

ぜひ最後までご一読いただけると幸いです。

 

反則金の納付までの流れ

令和2年10月13日に掲載した「反則金と罰金の違いとは?検挙からの納付までの流れについても解説」では、反則金と罰金の違い交通違反で検挙されてから反則金を納付するまでの流れ、を簡単にご説明しましたが、ここで、さらに詳しく解説いたします。

 

交通違反で検挙されてから反則金を納付までの流れは以下のとおりです。

 

①交通違反で検挙

②警察官から交通反則告知書(通称「青切符」)の交付を受ける

③交付を受けた日の翌日から起算して7日以内に反則金を納付した?→YES→終了

NO

④警察(警察本部長)から「反則金を納付しなさい」との通知(通告)を受ける

⑤通告を受けた日の翌日から起算して10日以内に反則金を納付した?→YES→終了

NO

⑥刑事手続きへ移行(逮捕?)

 

スピード違反や信号無視などの交通違反で検挙された場合(「反則行為」、「反則者」に当たる場合)は、検挙された警察官から青切符の交付を受けます(①、②)。

その後、検挙された日の翌日から起算して7日以内に反則金を納付すれば手続きは「終了」です(③)。

 

他方で、期限内に反則金を納付しない場合は、警察から「反則金を納付しなさい」という通知(通告)を受けます(④)。通知の受け方は、

 

青色切符に記載されている出頭日に住所地近くの「通告センター(多くの場合、警察本部、警察署内に設けられています)に出頭する

 

か、あるいは、

 

警察からご自宅に送られてくる「交通反則通告書」、「納付書」を受け取る

 

という2種類の方法があります。なお、「交通反則通告書」がご自宅に送られてくるのは、①・②の日から概ね1か月です。

 

通告センターに出頭した方は通告センターで反則金を納付するか、通告を受けた日の翌日から起算して10日以内に通告の際に交付される納付書を使って金融機関で反則金を納付すれば手続きは終了です。郵送で「交通反則通告書」、「納付書」を受け取った方も同様です(⑤)。

 

他方で、期限内に納付しなかった場合は刑事手続きへ移行します(⑤)。

もっとも、天災などによってやむを得ず納付ができなかった場合は、期限が過ぎても納付できる場合があります。そうした事情をお持ちの方は、一度、通告センターに電話して問い合わせてみましょう。

また、上記の事情がなくても、10日の期限が過ぎると直ちに刑事手続きに移行するのではなく、何度か郵送による通知(通告)を受けます。この機会が反則金を納付する最後の機会です!

その後、それでも納付がなければ刑事手続きに移行します。

 

反則金の納付忘れで逮捕される?

刑事手続きに移行するというのは、具体的には、

 

  • 警察に逮捕され、交通違反の事件と身柄が検察庁へ送致される→身柄事件
  • 逮捕されずに、検察庁へ事件が検察庁へ送致される→在宅事件

 

ということを意味しています。

つまり、反則金の納付忘れで逮捕される可能性はある、ということです。

 

では、問題はいかなる場合に逮捕されるか、ですが、一言でいうと、

 

逃亡のおそれがある場合

 

です。

具体的には、

 

☑ 無職(定職に就いていない)

☑ 交通違反を繰り返している

☑ 執行猶予中の前科を持っている

☑ 知人宅を転々とし、住居が安定していない

☑ 一人暮らし

☑ 検挙後、警察からの連絡に一度も応じていない

 

などという場合は「逃亡のおそれが高い」と判断されやすいため注意が必要です。

 

逮捕後の流れ

逮捕後は、48時間以内に検察庁へ事件と身柄を送致され、検察庁にて検察官から弁解録取という手続きを受けます。弁解録取とは、逮捕された交通違反の事実について言い分を聴く手続きです。

 

ここで違反の事実を認めるか認めないかで、その後の流れが異なってきます

違反の事実を認める場合は、略式裁判(※1)を受けることへの同意を求められ、同意した場合は、裁判所へ略式起訴(※2)される可能性が高いです。そして、裁判官の「罰金●●万円」という略式命令が出た時点で釈放されるでしょう。逮捕から釈放までは3日程度です。

 

逮捕→送致→略式起訴→略式裁判→略式命令→釈放

 

他方で、違反の事実を認めない場合は勾留請求される可能性があります。そして、裁判官が検察官の勾留請求を許可した場合は、10日間の身柄拘束が決定してします。その後、身柄拘束期間中に略式起訴、正式起訴(※2)、不起訴のいずれかの刑事処分が決まります。

 

逮捕→送致→勾留請求→勾留決定→【10日間】→刑事処分

 

※1略式裁判

書面審理のみで終わる刑事裁判。略式裁判では「100万円以下の罰金又は科料」の刑罰を科されます。略式裁判に対して、公開の法廷で行われる裁判を正式裁判といいます。

※2略式起訴、正式起訴

略式起訴は検察官が略式裁判を求めるための起訴。正式起訴は正式裁判を求めるための起訴。

 

逮捕された後、科されるのは反則金ではなく罰金!

逮捕された後は、刑事手続きに沿って処理されますので、科されるのは反則金ではなく罰金です。

また、罰金ならまだしも、罰金より厳しい懲役を科される可能性も否定はできません。また、裁判で有罪が確定すると前科がつきます

 

【参考】赤色信号無視をした場合の反則金と刑罰

反則金:大型車(12,000円)、普通車(9,000円)、二輪車(7,000円)、原付車(6,000円)

刑罰:3月以下の懲役又は5万円以下の罰金

まとめ

反則金を故意に納付しなかった、あるいは、うっかり納付し忘れていたという場合でも逮捕される可能性はあります。違反事実に納得がいかない場合は反則金を無理に納付する必要はありません。しかし、違反事実を争うつもりはない場合にまで、上記のように逮捕されてしまうととても損です。反則金の対応を誤らないように注意しましょう。

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