国選弁護人を選任できる条件や流れ【在宅事件】について解説

刑事事件の刑事弁護を「国選弁護人に任せたい」と考えても、どんな条件で、どんな流れで選ばれるのか知らないと不安ですよね?

本記事では、在宅事件の被告人(起訴された人)が国選弁護人を選任できる条件や流れについて元検察官の法律ライターがわかりやすく解説してまいります。

 

国選弁護人を請求できる条件~在宅事件の場合

在宅事件の被告人の国選弁護人を請求できる条件

 

  • 起訴された時点で私選弁護人を選任していないこと
  • 被告人が貧困その他の事由により弁護人を選任することができないこと

 

の2つです。

 

起訴された時点、すなわち、被疑者の段階から私選弁護人を選任しており、かつ、起訴された時点でその私選弁護人を解任していないという場合は、国選弁護人を請求することはできません。

貧困」とは、具体的には、資力(現金、預金その他政令で定めるこれらに準じる資産の合計額)が50万円未満であることをいいます。

なお、資力が50万円以上の場合は、上記の条件に加えて

 

  • お住いの都道府県にある弁護士会に私選弁護人選任の申出を行ったこと

 

が国選弁護人を請求できる条件です。

 

国選弁護人が選任されるまでの流れ

在宅事件で起訴され国選弁護人が選任されるまでの流れは以下のとおりです。

 

SETP1

裁判所から被告人のご自宅

・起訴状謄本

弁護人選任に関する通知及び照会書(※任意的国選弁護事件)/ 弁護人選任に関する通知及び照会書(※必要的国選弁護事件)

・弁護人選任に関する回答書(申し訳ありません、上部をクリックしてください) / 弁護人選任に関する回答書(必要的国選弁護事件)

資力申告書(任意的国選弁護事件)

が送達される。

※任意的国選弁護事件、必要的国選弁護事件

いずれの事件に該当するかは書類の右上に記載されています。

必要的国選弁護事件とは、死刑又は無期若しくは長期3年を超える懲役若しくは禁錮に当たる事件で、国選弁護人が選任されていないと刑事裁判を開くことができない事件です。任意的国選弁護事件は上記以外の事件で、国選弁護人が選任されていなくても一応、刑事裁判を開くことはできます。

STEP2

「弁護人選任に関する回答書」と「資力申告書」に必要事項に記入し、裁判所宛に返送する

任意的国選弁護事件の場合は「2」の「⑴資力が50万円未満の場合」の「□ 国選弁護人の選任を請求する」「□ 貧困のため」にチェックを入れる。

必要的国選弁護事件の場合は「2」の「「□ 国選弁護人の選任を請求する」「□ 貧困のため」にチェックを入れる(資力が50万円未満の場合)

なお、資力申告書に虚偽事項を記入すると「10万円以下の過料」に処せられる場合がありますので注意が必要です

STEP3

裁判所が法テラス(日本司法支援センター)に対して、国選弁護人になってくれる人がいないか問い合わせる

STEP4

法テラスが名簿に掲載されている弁護士に対して国選弁護人になってくれるかどうか問い合わせる

STEP5

弁護士からOKが出たら、法テラスがその弁護士を国選弁護人として指名して、裁判所に通知する

STEP6

裁判所は法テラスの通知に基づいて国選弁護人選任の決定を出す

STEP7

裁判所から被告人のご自宅に国選弁護人選任通知書」が送られてくる

 

なお、以上は、資力が50万円未満の場合の流れでしたが、資力が50万円以上の場合は、「弁護人選任に関する回答書(任意的弁護事件)」の「2」の「⑵資力が50万円以上」に必要事項を記入しなければなりません。

前述の「国選弁護人を選任できる条件~在宅事件の場合」でも解説したとおり、資力が50万円以上の場合は、あらかじめお住いの都道府県の弁護士会に対して私選弁護人の選任の申出を行うことが、国選弁護人の選任を請求するための条件となります。その上で、弁護士会から私選弁護人が選任されなかった場合にはじめて、国選弁護人が選任されることとなります。

 

まとめ

在宅事件の被告人が国選弁護人を請求するための条件は、任意的国選弁護事件の場合、「起訴された時点で私選弁護人を選任していないこと」、「資力が50万円未満であること」です必要的国選弁護事件の場合は資力要件は不要です。また、任意的国選弁護事件の場合で、かつ、資力が50万円以上であっても、弁護士会へ私選弁護人の申出を行った上で、私選弁護人が選任されない場合は、国選弁護人を請求することができます。

 

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