面会交流について決めておくとよいルールと決め方について解説

面会交流は離れて暮らす親の権利のみならず、子の成長にとっても極めて重要です。

もっとも、夫婦で話し合うにあたって、どのようなルールを決め、どのように話を進めてよいか分からない方も多いのではないでしょうか?

そこで、本記事では、面会交流について決めておくとよいルールや決め方について解説します。

 

面会交流について決めておくとよいルール

面会交流について決めておくとよいルールは以下のとおりです。

なお、ルールを決める際のポイントは、後で見解の食い違いが生じないように、可能な限り、具体的な内容とすること、です。

 

もっとも、面会交流する相手は子供ですから、病気や怪我、急な予定などで、突然、面会交流ができなくなるという事態も想定されます。

そのため、ルールにはある程度の柔軟性をもたせておいた方がよいです。

 

ルールを具体的なものにしつつ柔軟性をもたせるには、基本のルールにプラスして代替案を準備することです。

 

【面会交流について決めておくとよいルール】

 

⑴ 面会について

① 面会日時

例)

頻度:毎月1回

時間:正午から午後4時までの4時間

日時の具体的決め方:面会を希望する日の前月の●●日までに、甲が乙に対して、面会を希望する候補日(土曜日、日曜日、祝日のいずれかの日(以下、候補日という))を電話で通知する。乙は、通知を受けた日の翌日から7日以内に、候補日の中から乙が選定した日を甲に電話で通知する。

② 子供の引き渡し、受け取り場所

例)

場所:JR〇〇駅の南側改札口前付近

③ 子供の引き渡し、受け取り方法

例)

引き渡し方法:乙は、面会開始日時に、前記の引渡場所において、●●を引き渡す。

受け取り方法:乙は、面会終了日時に、前記の場所において、●●を引き受ける。

④ 立会人の有無、立会人

例)

立会人の可否:甲は、甲と●●との面会に、乙が事前に同意した甲の親族等を立ち会わせることができる。

立会人の決め方:甲は乙に対し、候補日を提示する際に、立会人となろうとする親族等を提示し、乙は甲に対し、面会日を通知する際に、当該親族等の立会いに同意するか否かを通知する。

⑤ 宿泊の可否(可の場合は場所・方法・頻度など)

⑥ 旅行の可否(可の場合は場所・方法・頻度など)

⑦ 祖父母との面会の可否

⑵ 交流について

① 電話の可否(可の場合は方法・頻度など)

② メール、SNS、手紙の可否(可の場合は方法、頻度など)

③ プレゼント交換の可否(可の場合は内容、受け渡し方法、頻度など)

④ 行事への参加、見学の可否

⑤ 子供との写真交換の可否(可の場合は枚数、方法、頻度など)

 

面会交流のルールの決め方

面会交流のルールの決め方は以下のとおりです。

 

【面会交流のルールの決め方】

① 夫婦間で話し合い→話がまとまった→書面(公正証書)を作成

話し合いができない、話がまとまらない

② 家庭裁判所に対して面会交流調停OR夫婦関係調停調停(離婚)を申し立てる→調停成立

調停不成立

③審判

④裁判(離婚する場合)

 

面会交流のルールはまずは夫婦で話し合って決めます(①)

話し合いの前に、面会交流のルールについての「取り決めシート」を作成し、話し合った内容を取り決めシートに記入していきましょう。

 

【取り決めシートサンプル】

⑴ 面会について

① 面会日時

 

 

代替案

 

② 子供の引き渡し、受け取り場所

 

 

代替案

 

③ 子供の引き渡し、受け取り方法

 

 

代替案

 

④ 立会人

□ 有 □ 無

 

「有」の場合(立会人の氏名など)

立会人(                            )

 

⑤ 宿泊の可否

□ 可 □ 否

 

「可」の場合(宿泊の場所・方法・頻度など)

(                                 )

 

⑥ 旅行の可否

□ 可 □ 否

 

「可」の場合(旅行の場所・方法・頻度など)

(                                 )

 

⑦ 祖父母との面会の可否

□ 可 □ 否

 

「可」の場合(祖父母の氏名など)

(                                 )

 

⑵ 交流について

① 電話の可否

□ 可 □ 否

 

「可」の場合(方法・頻度など)

(                                  )

 

② メール、SNS、手紙の可否(可の場合は、頻度など)

□ 可 □ 否

 

「可」の場合(方法・頻度など)

(                                  )

③ プレゼント交換の可否(可の場合は内容、受け渡し方法、頻度など)

□ 可 □ 否定

 

「可」の場合(内容、受け渡し方法、頻度など)

(                                  )

④ 行事への参加、見学の可否

□ 可 □ 否

 

⑤ 子供との写真交換の可否

□ 可 □ 否

 

「可」の場合(可の場合は枚数、方法、頻度など)

(                                  )

 

話がまとまったら、面会交流をめぐる紛争を防止する意味でも、公正証書を作成した方がよいです。公正証書は、法務大臣が任命する公務員である公証人が作成する公文書です。

公正証書を作成するまでの手順は、以下の記事で解説しています(慰謝料についてですが、面会交流の場合もほぼ同じ流れです)。公証役場に行く際は、上記の取り決めシートを必ず持参しましょう

 

参考:離婚の慰謝料を公正証書に残す理由は?作成手順、費用も解説

 

なお、慰謝料の場合と異なり、公正証書を作成しても相手方に面会交流を強制することはできません。しかし、万が一、相手方が面会交流のルールを守らず、何らかの法的手段に出る場合には相手方の義務違反を証明する有力な証拠となりますで、そうした事態に備えて作成しておくべきといえます。

 

他方で、、そもそも話し合いができない、話し合っても話がまとまらない、という場合は、家庭裁判所に対して「面会交流調停」(離婚する場合は「夫婦関係調整調停(離婚)」)を申立て、調停手続きの中で調停委員という第三者に間に入って「もらって、面会交流のルールを決めていきます(②)。

なお、「面会交流調停」は、離婚する前に別居した際の面会交流のルールを取り決める際にも利用することができます。

 

参考:面会交流調停|裁判所 / 夫婦関係調整調停(離婚)|裁判所

 

調停で話がまとまれば調停が成立し、調停調書が作成されます。

調停が成立すると、仮に、相手方が面会交流のルールを守らなかった場合は、家庭裁判所に履行勧告(強制力なし)を出してもらう、あるいは、場合によっては、強制執行の一種である間接強制の命令を出してもらうことが可能となります。

 

他方で、調停で話がまとまらない場合などは、調停は不成立です。

不成立となった場合は、自動的に「審判」という手続きへ移行します(③)。審判は調停と異なり、夫婦の合意ではなく、夫婦の話し合いをベースに裁判官が結論を示す手続きです。

もっとも、夫婦のいずれかがこの裁判官の判断に異議を申し立てた場合は、審判の効力が失われます。

 

離婚する場合は、訴訟を提起して裁判で決着をつけることになります(④)。

 

まとめ

面会交流のルールについては、可能な限り、具体的に決めておくとよいです。他方で、子供の都合に合わせた、柔軟性あるルールにしておくことも大切です。ある程度、話がまとまれば、詳細は公証人と相談しながら詰めていくことも可能です。また、一度、決めたルールは子供の成長に合わせて順次変更する必要もあるでしょう。離婚後も話し合い、調停によってルールを柔軟に変えていくことは可能です。

 

 

 

 

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